上皇后さまの「右大腿骨上部骨折」の手術が無事に終了したとのことです。お怪我の状況や手術の詳細については、これ以上の報道はないかもしれませんが、何よりも手術が成功したことを嬉しく思います。日本は世界的に見ても高水準の医療が提供されている国ですので、今後のリハビリは大変かもしれませんが、またご夫妻でお出かけできる日が一日でも早く訪れることを願っております。
初期の報道では大腿骨の骨折が伝えられた際、高齢者に多い三大骨折について鍼灸学校で学び、勤務先のリハビリテーション科でもよく目にしていました。具体的には、橈骨遠位端骨折(手首)、大腿骨近位部骨折(太ももの付け根)、脊椎圧迫骨折(背中・腰)の三つです。最初は大腿骨近位部骨折だと思っていましたが、最近では高齢者に多い四大骨折として、以下の四つが挙げられるようになりました。上腕骨近位端骨折(肩)も増加しているとのことです。
どの骨折も程度によっては、手術によるプレートやピンでの固定が必要になる場合があります。特に股関節に関しては、人工股関節への置換が考えられます。その場合、長期の入院やリハビリが必要となり、寝たきりの期間が長くなると筋力低下が進み、日常生活を自力で行えなくなるリスクや認知症の進行が懸念されます。私の父も数週間の入院で急激に認知症が進行した印象がありますので、高齢者が転倒やしりもちなどで骨折しないようにと、私は常に注意を促しています。これは非常に重要なことです。
健康的な生活を送るためには、適度な運動を継続することが大切だと考えています。適度な運動を行うことで、骨格に適切な負荷がかかり、骨粗しょう症の進行を遅らせる効果が期待できます。また、体を動かすことで気持ちが良くなり、食欲も増すため、しっかりとした食事を摂ることができます。特に、タンパク質やカルシウムを意識した食事を心がけ、栄養不足にならないように注意していただきたいと思います。
追記として、なかなか痛みが治まらない腰痛の患者さんを改めてレントゲン撮影したところ、腰椎の圧迫骨折が見つかるケースもあります。腰や背部の痛みが続いている場合は、信頼できる医療機関での相談や再受診をお勧めいたします。
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